Yahooは、詐欺的がん治療に加担している

「”Yahoo!検索”が国立がん研究センターと連携し、検索結果画面で国立がん研究センター提供の情報を掲載開始」(ヤフー株式会社)

ヤフー株式会社は1月30日付のプレスリリースで、スマホ版の検索画面上位に、国立がん研究センターの情報枠を新たに設けたと発表した。
「誰でも信頼のおけるがんの情報にアクセスできるようになりました」という。
早速、iPhoneを使ってYahooの検索サイトに「肺がん 治療法」と入力してみると、意外な結果となった。

「肺がん 治療法」と入力した時のYahooの検索結果(C)M.IWASAWA

まず、上位3つに出てきた「タイトル」は、効果が立証されていない「免疫療法クリニック」の広告である。
国立がん研究センターの掲載は、検索結果としては最初でも、実質的には「4番目」だった。

1番目「もう諦めない、がん免疫療法 - 最新のがん治療/免疫細胞療法」
2番目「肺がんに効く治療法とは? - がん治療を分かりやすく解説」
3番目「肺がんに効果的な免疫細胞療法 - 日比谷内幸町クリニック
4番目「肺がん 治療:[国立がん研究センター がん情報サービス 一般の方へ] 」

特に紛らわしいのが、2番めのサイト。治療法を親切に解説してくれるように見せかけて、免疫細胞療法に誘導するものだし、監修している医師は1番目に登場するクリニックの院長である。
上位3つのタイトル(青字)の下には、小さな文字(緑字)の冒頭に「広告」とある。
しかし、検索結果と同じデザインで広告を最初に掲載するのは、「トラップ効果」を指摘されても弁解できないし、現状では詐欺的ながん治療に加担していることになるだろう。

もちろん広告が上に掲載されるのは、織り込み済みの人もいるが、非常に切迫した心理状況にある患者には、気づかない可能性もある。
もし、Yahooが、正しいがん治療の情報を患者や家族に届ける責務を本気で感じているなら、「広告」を検索結果とは異なるデザイン(文字の色を変えるなど)にして、検索結果と差別化すべきだ。

大手新聞社ですら、広告に免疫細胞療法クリニックの説明会を掲載しているので、これはYahooだけの問題ではない。
厚労省や、国立がん研究センター・情報サービスが、詐欺的ながん治療について曖昧な姿勢を取り続け、放置していることが被害の拡大を招いている。
かつての薬害エイズ事件で責任が問われた「不作為」が、今も続いていると指摘したい。