歯科治療に関する本を出版します

昨年、週刊ポストで、私が全11回の連載記事を執筆した「やってはいけない歯科治療」。
これまでの週刊ポスト連載記事一覧

なぜ治療しても虫歯や歯周病が再発するのか、なぜ日本人の口は「銀歯」だらけなのか、なぜインプラント治療で事故やトラブルが多発するのかー  
歯科関係者が実名で証言する内容に、大きな反響があったが、それは多くの人が歯科治療に対して、疑問や不信感を抱いている表れだと思う。

歯科治療の取材風景
歯科治療の取材風景。治療の精度をあげるために用いられる、防湿用のラバーダムを撮影中(C)M.IWASAWA

取材を通して感じたのは、医療者としての使命感を持った歯科医と、モラルを失った歯科医との大きなギャップ、そしてテレビCMやインターネット等で溢れる情報に、患者が翻弄されてしまっている実態だ。
20年あまりテレビ報道に携わってきたが、スポンサー絡みで実質的に制約を受けてきた。
例えば、「粒入りハミガキ」。粒(マイクロビーズ)が歯周ポケットの中に入り込み、炎症を起こしているケースが頻発していることを歯科医が報告しているが、こうした問題はテレビでは、決して報道できなかった。
こうしたタブーを気にせずに、社会に問題点を提示できるのが、週刊誌の最大の良さだと思う。なので、一部の歯科医がブログやSNSで「週刊誌ライター」と揶揄しても、全く気にならない。

外れたインプラントの残骸
外れたインプラントの残骸。ワンピース型のインプラントは安価だが、トラブルが多い(C)M.IWASAWA

今年10月、「やってはいけない歯科治療」を元にした著書を小学館から出版することになった。
自分の歯を守るためにはどうすべきか、という視点を加えるため「予防歯科の現実」「信頼できるインプラント、歯周病治療の現場」などを現在取材中である。

追記:
週刊ポスト「やってはいけない歯科治療」の連載記事をベースにした新書が、2018年5月に出版されました。詳しくは、こちらのページをご覧ください。
やってはいけない歯科治療(小学館新書)