【動画】スキルス胃がんと闘った美奈子さんの伝言

スキルス胃がん患者会「希望の会」上山美奈子さん
入院先のベッドから思いを伝えた上山美奈子さん。笑顔の絶えない人だった。(C)M.IWASAWA

スキルス胃がんの闘病中だった上山美奈子さんが、昨日の明け方に永眠された。
今年4月、希望の会(スキルス胃がん患者家族会)のメッセージ動画は、体調を崩していたこともあって、入院先のベッドに座って撮影した。
残された時間の中で、美奈子さんが伝えたかったこと、それをぜひお聞きいただきたい。

動画「希望の会からのメッセージVOL.3 上山美奈子さん、雅之さん夫妻」

これまでスキルス胃がんは、早期発見が難しいと決めつけられてきた。
「バリウム検査の方が、スキルス胃がんが見つかる」という医師もいるが、それは進行した段階のスキルスであり、古い考え方だ。
完治できるのは、スキルスに発展する前段階(印環細胞がんなど)、もしくは腹膜に転移する前の段階だという。
これは内視鏡検査で、胃粘膜にできる太いヒダや、ピロリ菌の感染などを複合的に考察することで、発見可能になっている。

スキルス胃がんは、中高年だけでなく、20代や30代でも発症している。
ぜひ一度はピロリ菌感染の有無を調べて、確かな診断能を持つ内視鏡検査医の検査を受けてほしい。
スキルスを含む胃がんの早期発見を望むなら、これまでのバリウム検査を受けても無駄に等しいだろう。
そして内視鏡医は、ぜひスキルスを念頭に入れて、検査に臨んでほしいと切に願う。