「やってはいけない歯科治療」 重版のご報告

小学館新書として上梓した拙著が、版を重ねることができました。
この場を借りて、お礼を申し上げます。
また、本日発売の「週刊東洋経済」の新刊新書コーナーでもご紹介していただきました。

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週刊東洋経済より(C)M.IWASAWA

私としては4冊目にして、初の重版となったわけですが、無邪気に喜ぶことはできない心境です。

〝歯科業界に最も嫌われているジャーナリストが「歯医者のタブー」すべて書く!〟

拙著の帯には、こう記されています。
当初は〝歯科業界に最も恐れられている〟でしたが、私から提案して〝嫌われる〟にしてもらいました。
「歯医者のタブー」を書くためには、「取材者のタブー」を破る覚悟が必要でした。
つまり、取材相手の歯医者にとって不利益になることも、ありのまま書くということであり、文字通り「嫌われる」行為です。
もしかすると「裏切り」と映るかもしれません。

取材の基本は、相手との信頼関係を築き、独自性の高い情報を提供してもらうことですが、今回は様々なケースがあり、歯科医師会やインプラント関連業者の一部とは、事実上の敵対関係でしたし、取材拒否にもあいました。
また、取材を重ねた結果、共感できない歯科医も少なからず存在しています。

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小学館新書・やってはいけない歯科治療(C)M.IWASAWA

私の目的は、歯科医の主張を代弁することではありません。
歯科治療に散々苦労し、疑問を抱いてきた中高年世代に「現実」を知ってもらい、ご自分の歯を守るために必要なことは何か、気づいてもらうことです。
したがって、取材相手からは「嫌われる」ことは、不可抗力だと考えていました。

しかし、ネット社会の弊害というべきか、社会通念上許されない罵詈雑言や誹謗中傷が、歯科医から出ていることには、驚きと戸惑いを禁じ得ません。
一部の歯科医による虚言が、事実であるかのように一人歩きしてしまうのは看過できません。ですが、逐一弁明するのも無理があり、悩ましいところです。
また、詳しくはお伝えできませんが、私だけでなく、取材協力者に対する卑劣な圧力もありました。

このような状況においても、以前と変わらずに支えて下さる歯科医、歯科衛生士、歯科技工士の方々がおられるので、「歯科業界」にはまだまだ希望はあると信じています。
私としては、あくまで患者の目線で、混迷する歯科業界の実状をお伝えし、解決の緒を探っていきたいと考えています。